2009年7月23日

Visualization Symposium 2009

三連休あとの火曜日と水曜日、東京の工学院大学でおこなわれた可視化情報シンポジウム2009に参加してきました。このたびは、【ウェーブレットと知的可視化の応用】というセッションで発表/司会/コーディネートをしました。

発表題目は、【流域の流水水温と気象・水文量の相関性に関する多重解像度解析】です。現在、継続してモニタリングしている揖保川の河川水温を解析したものです。ウェーブレット解析はデータ分析手法のひとつで、スペクトル解析や主成分分析などと同様なカテゴリー(Karhunen-Loeve expansion)に属します。

この学会のおおきな魅力のひとつは、【可視化】というキーワードを軸にしていろいろな分野の人びとが集まって議論が展開されることです。非常に学際的な雰囲気で、楽しめます。

このたびは20周年のイベントがあって、NHKのプロフェッショナルでご存知の脳科学者、茂木健一郎さんが特別講演をされていました。

皆さんもご経験があると思いますが、見えないものを可視化して一つの図や写真、あるいは映像にまとめると、ハッと気付かされることがあります。わたしのテーマである流域環境の研究課題も、その成果を一枚の図面でシンプルに纏められるように、鋭意努力したいと考えます。

2009年7月16日

River Basin Observation in July 2009

先週の土曜日と日曜日、水温モニタリングを行っている揖保川流域に出かけてきました。この研究課題を担当する中山君、前羽君と一緒です。

このたびの観測では、流量は普段と比べて多く、さすがに梅雨の時期であることを感じました。写真は、揖保川下流近くの頭首工(とうしゅこう)の一部です。頭首工は農業で使う水を川などから引き入れるための施設の総称です。雨のあとということもあって、この頭首工も水を満々と貯めていました。

揖保川には、農業をはじめとして人が利用するために取水する、頭首工や井堰のような施設が大小150以上もあるとのことです。川がしゃべれるのであれば、「おーい、みんな。ちょっと取りすぎとちゃいますか?」といわれそうですね。

これからの季節、青々とした水田を潤すために揖保川からも多くの水がひかれます。毎日おいしく食べているお米の生産が、目に見える形で始まる季節でもあります。川にある堰をみて毎日食べているご飯を思い浮かべることなど、なかなかに難しいことでしょう。このような身近な日々の営みと自然への負荷の関係を、ぱっと見てとれる便利な装置があればよいのにな、と思います。

2009年7月7日

Professor Hirofumi UZAWA

昨秋、たいへん有難いことに、日本を代表する経済学者、宇沢弘文先生にお会いする機会がありました。土木学会関西支部のFCC(フォーラム・シビル・コスモス)という活動の一環です。

宇沢先生には、非常にお忙しいなかお時間をいただき、【社会的共通資本と土木】と題したFCCのフォーラムで特別講演を頂いております。

宇沢先生の提唱されておられる【社会的共通資本 Social Common Capital】、ご存知の方も多いと思います。みなさん、きっと共感する部分が大きいのではないでしょうか。

フォーラムの内容はこちらからご覧いただけます。ご興味のある方は是非どうぞ!

2009年7月1日

July, 2009

今日から文月(ふみづき)、7月ですね! カレンダーでは今日から後半戦。早いものです。

この文月の由来は諸説ある中で、七夕に詩歌を献じたり、書物を夜風に曝す風習があるからというのが定説だそうです。

七夕に詩歌。そういえば家の子供も今日、短冊を作っていました。わたしも子供の頃、父親に取ってきてもらった笹竹に、夢を書いた短冊をぶら下げたことを思い出しました。いわゆる田舎の子供で、田んぼへ向って満々とながれる水路に笹舟を流して競争させたり、夜にホタルを取りに友達と水辺に出かけたのも、この時期だったと思います。

そんなことを思い出しながら、この7月のテーマは【あせらず楽しむ】にしたいと思います。