2010年8月28日

Miya River

8月21~22日の2日間、研究グループ恒例の夏のゼミ旅行で三重県の宮川流域を訪れました。

河川を中心に【流域の環境】を研究対象とするわたしたちの研究グループでは、毎夏、いろいろな河川にでかけて流域を満喫しています。

宮川は、流域面積が920km2、幹川延長が91kmの一級水系で、大台ケ原を水源にして伊勢市で伊勢湾に流れ込む清流です。国土交通省が実施する一級河川の水質調査(BOD基準)では4年連続一位とのことでした。

このたびは一日目に伊勢神宮と夫婦岩をまわり、二日目には宮川の川下りを楽しみました。宮川の川面からみえる流域の情景や川の流れの感覚はとても新鮮で、違った角度から河川や流域に想いを馳せることができました。

なんでもインターネットで情報が得られる便利な時代ですが、このような感覚は机上のみでは得られず、生の現場を体感することが大切だと感じました。

2010年8月13日

Abnormal Weather

ロシアでの森林火災、中国甘粛省の土石流・地滑り被害、パキスタンの洪水被害など、このところユーラシア大陸の多くの場所で異常気象による災害が続いています。

今年は例年よりもアジアモンスーンの活動が活発で、このパキスタンをはじめ、インドネシア、中国北東部などで降水量が非常に多くなっているようです。


右の写真は、Earth Observatoryの記事に出ていた洪水時のパキスタンのMODIS衛星画像です。大雨によってインダス川の河道が大きく膨らんでいるのが分かると思います。ロイターによるとパキスタンの洪水被害は激甚で、ユニセフは8月3日、被災者が300万人以上、犠牲者は1400人にのぼることを発表したとのことです。

日本もこれから台風の季節になります。想像以上の激しい風雨になる可能性も充分に考えられますので、わたしたち一人ひとりがしっかりとした自覚をもって、安心・安全に台風シーズンを乗りきりたいものです。

2010年8月11日

August, 2010

8月、葉月(はづき)になりました! 暑い日々が続きますね。

夏休みに入ってすぐに、家族で鬼怒川(きぬがわ)流域を旅する機会がありました。右の写真は鬼怒川の景勝地、龍王峡のワンショットです。

鬼怒川は、利根川支川のなかで最も大きい河川で、幹川延長が約170km、流域面積が1,760km2となります。わたしたちが河川観測でよく訪れる加古川が延長96km、流域面積1,730km2ですので、鬼怒川はほぼ同じサイズで、加古川よりもすこし細長い形になりますね。

この鬼怒川が利根川の支川になったのは江戸時代初期で、徳川家康の利根川東遷事業によるものだそうです。この東遷は、江戸のまちの排水性を高めて水害から人々を守り、さらに関東平野での新田開発や舟運を活性化させるための「瀬替え」事業でした。その後の江戸・東京の発展に繋がっていく、大切な社会的共通資本の整備事例だといえます.

さて、この月のテーマは【基本にかえる】にしたいと思います。暑い夏が続きますが、ばてないように頑張りたいと思います。