2009年11月23日

Budget

行政刷新会議の事業仕分けが話題になっています。国家予算を決めるにあたって透明性を高めることは、非常に意味があることだと思います。

しかし、わたしたち大学人に関係あるところでも,次世代スーパーコンピューターなど先端科学技術の開発を無駄とする仕分けも、次々になされています。 本当に、こういった科学技術開発は無駄なのでしょうか?

わたしたちは、普段の生活の中ではほとんど意識することなく、科学技術や社会資本の恩恵を受けています。例えば、日々の天気予報の精度やウェブを介した情報検索などは、わたしが子どもの頃と比較するとほんとうに格段の進歩をとげています。

これらはまさしく、その時々の最先端の科学技術を基礎として開発されたものでしょう。職業的専門性を兼ね備えた専門家集団が、継続的に、地道に新しい知見を積み上げていった結果として、その成果が社会に還元されていく類のものだと思われます。

日本は、世界の中で先進国といわれる豊かな国のひとつだと考えられます。このような最先端の科学技術開発を牽引することも、将来にわたる豊かな社会を形成するにあたり、わたしたち日本人に課せられた社会的使命の一つだと感じます。