右の写真は9/11-13の揖保川観測のワンショットです。8月の大きな出水によって、それまで青々と生茂っていた河川植生が流失しました。河道地形も大きく変化し、ゴロゴロとした玉石の礫河原になっています。わたしたちが流域の水環境をモニタリングするために設置している水温計も、本川を中心に数多く流失してしまいました。
このように流域に出かけて観測調査を行うと、このたびのような洪水も、平時の穏やかな川の流れも、そして渇水のときも、まるごと河川環境・流域環境なのだと実感します。自然はそのような区別はしませんものね。
わたしたちが自らの住む【流域の環境】を考えるとき、生態系などの自然環境を議論するときに常に洪水災害のことを考え、逆に、水害のことを考えるときに生態環境に想いを馳せる。そういう風に環境と減災を一体的に考える思考が、これからの流域環境を保全/管理する上で大変重要になると感じています。