本日の午後、加古川の河口から23.6km上流にある砂州に河川調査にでかけました。昨年度からスタートした加古川の河道内植生に関する研究会の活動です。加古川は、兵庫県丹波市の粟鹿山を流源にして瀬戸内海の播磨灘に流れこむ、流域面積1,730km2の一級河川です。
今日は調査といっても、砂州の草刈りが主でした。この梅雨の洪水時に、植生まわりの流速をはかるための準備です。あわせて、砂州上の植生の状態も踏査してきました。 前回の秋の調査と比べて、思ったよりも変化がなかったように思います。
この写真は砂州中央から右岸側に向かってシャッターをきったものです。河川の右岸は、流れと同じ方向をむいて立ったときに、その右手にあたります。ここは河川の中なのか?と見間違えるくらい、竹林や大きな樹木、草本がたくさん繁茂しています。
非常に大きな洪水がおこると、こういった植生群落も流れを妨げ、水位を上げる流水抵抗になります。普段みられる河川生態系と、洪水時の人びとの安全・安心、これらはともに非常に大切な守るべきものです。この両者のよりよい共生のあり方を、この研究会では真摯に考えます。 わたしも【流域環境】の視点を念頭において、河川植生と洪水流のあいだの経年動態をしっかりと評価していきたく思います。