オーストラリア・ブリスベンで開催された国際水工学会(IAHR)の世界大会に参加し、研究発表をしてきました。
このたびは、研究室の大学院生、前羽洋君、森本皓一君と一緒です。
発表内容は、それぞれ、河川植生動態モデル(宮本)、流域水温解析(前羽)、段波解析(森本)に関しての、中間報告的な研究成果です。
口頭発表や質問の受け答えを含め、学生諸君はいろいろと勉強になったことと思います。是非とも、いろいろな意味で、今後の研究活動に役立ててくれることを期待しています。
さて、今月7月のテーマですが、【纏める】にしたいと思います。頑張ります!
2011年7月4日
2011年7月3日
Professor Yano
恩師のおひとりである箟源亮(やのもとあき)神戸大学名誉教授が、去る6月29日、ご病気のためにお亡くなりになられました。
箟先生には、学生時代は直接的に研究をご指導いただけませんでしたが、人との付き合いや一般的なモノの見方などを、さまざまな機会をとおして、陽に陰にお教えを頂きました。
研究ではうまくいかない場面に遭遇することのほうが多いのですが、そのようなとき、あれこれと悩むよりも、一番可能性の高いものから順に検討していきなさい,とアドバイス頂いたのを思い出します。
箟源亮先生のご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。
箟先生には、学生時代は直接的に研究をご指導いただけませんでしたが、人との付き合いや一般的なモノの見方などを、さまざまな機会をとおして、陽に陰にお教えを頂きました。
研究ではうまくいかない場面に遭遇することのほうが多いのですが、そのようなとき、あれこれと悩むよりも、一番可能性の高いものから順に検討していきなさい,とアドバイス頂いたのを思い出します。
箟源亮先生のご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。
ラベル:
Myself,
University
2011年6月11日
June, 2011
6月、水無月(みなづき)になりました! 梅雨や田植え時期なのに水無月。諸説あるようです。
さて、今年も梅雨がやってきました。気象庁の速報によれば、今年の梅雨入りは平年より12日、昨年より18日も早い5月26日頃とのことです。
このジメジメとした湿気の多い季節、アジアモンスーンの影響を受ける日本では例年のことですね。
この梅雨にある程度の雨が降らないと夏の水不足が心配されます。一方で、一時の大雨による洪水には細心の注意が必要ですね。自然相手のことなので難しい面がありますが、いづれにしてもこの時期、大きな水害にならないようにみんなで用心することが大切ですね!
さて、今月、水無月のテーマですが、【軌道にのる】にしたいと思います。
さて、今年も梅雨がやってきました。気象庁の速報によれば、今年の梅雨入りは平年より12日、昨年より18日も早い5月26日頃とのことです。
このジメジメとした湿気の多い季節、アジアモンスーンの影響を受ける日本では例年のことですね。
この梅雨にある程度の雨が降らないと夏の水不足が心配されます。一方で、一時の大雨による洪水には細心の注意が必要ですね。自然相手のことなので難しい面がありますが、いづれにしてもこの時期、大きな水害にならないようにみんなで用心することが大切ですね!
さて、今月、水無月のテーマですが、【軌道にのる】にしたいと思います。
2011年5月3日
May, 2011
皐月(さつき)になりました! だいぶ暖かくなってきて、梅雨前の過ごしやすい季節になりましたね。
このゴールデンウィークの後半は、不具合のある揖保川水温観測システムの復旧で時間を使っています。揖保川は流域面積が約810km2あり、その水源から河口まで満遍なく水温プローブを設置しています。このたびは時間をあまり気にせず、ゆっくりと確実に流域を廻って、30か所に設置しているプローブをひとつひとつ丁寧にチェックしています。
この写真は、先日のblogでレポートした揖保川の支川、林田川上流部における渓流河川の様子です。同じアングルからの撮影です。普段の流れはこのように穏やかなものです。
しかしながら、前回の出水による土砂堆積がものすごくて、ここではプローブを設置していた大きな淵が埋まってしまっていました。それほど珍しくない出水規模だったのですが、それでも渓流地形が劇的にかわっていました。自然が垣間見せるエネルギーの大きさをここからも体感できます。
さて、今月皐月のテーマですが、【初心に戻る】にしたいと思います。
このゴールデンウィークの後半は、不具合のある揖保川水温観測システムの復旧で時間を使っています。揖保川は流域面積が約810km2あり、その水源から河口まで満遍なく水温プローブを設置しています。このたびは時間をあまり気にせず、ゆっくりと確実に流域を廻って、30か所に設置しているプローブをひとつひとつ丁寧にチェックしています。
この写真は、先日のblogでレポートした揖保川の支川、林田川上流部における渓流河川の様子です。同じアングルからの撮影です。普段の流れはこのように穏やかなものです。
しかしながら、前回の出水による土砂堆積がものすごくて、ここではプローブを設置していた大きな淵が埋まってしまっていました。それほど珍しくない出水規模だったのですが、それでも渓流地形が劇的にかわっていました。自然が垣間見せるエネルギーの大きさをここからも体感できます。
さて、今月皐月のテーマですが、【初心に戻る】にしたいと思います。
ラベル:
Daily Life,
Research
2011年4月25日
In the Rain
2006年4月より精根こめて集めていた揖保川水温データが途切れてしまいました。このたびは出水でプローブが流失したのではなく、研究者としてのわたし自身の至らなさ・甘さが災いしたものです。これまで協力頂いた学生のみなさん、ごめんなさい。悔やんでも悔やみきれません。初心に帰って、研究姿勢を正します。
2011年4月24日
Ibo River Observation, April, 2011
昨日、今年度はじめての揖保川流域観測に出かけました。この課題を担当する大学院生の前羽君、浦野君と一緒です。
一昨日から続く降雨で水系全体が増水していて、このたびの観測では水温データは殆んど回収できませんでした。
この写真は、揖保川の支川、林田川上流部における渓流河川の様子です。濁流がすごい勢いで流下していくのがよくわかります。このように出水時には水のみならず、土砂や栄養塩が大量に下流に輸送されていきます。
すごく大雨が降ると洪水となって私たち人間にとっては非常に厄介ですが、河川にとっては自然がダイナミックに躍動し、動的な河川環境が保全されるようにビートを打つ瞬間でもあるのですね。
この流域観測も6年目に突入です。流域環境のモデル化を鋭意進めるとともに、観測については環境の経年変化を的確にとらえるために最低10年は流域にでかけるつもりです。次回の観測は五月の下旬、このたび廻れなかったサイトを中心に観測する予定です。
一昨日から続く降雨で水系全体が増水していて、このたびの観測では水温データは殆んど回収できませんでした。
この写真は、揖保川の支川、林田川上流部における渓流河川の様子です。濁流がすごい勢いで流下していくのがよくわかります。このように出水時には水のみならず、土砂や栄養塩が大量に下流に輸送されていきます。
すごく大雨が降ると洪水となって私たち人間にとっては非常に厄介ですが、河川にとっては自然がダイナミックに躍動し、動的な河川環境が保全されるようにビートを打つ瞬間でもあるのですね。
この流域観測も6年目に突入です。流域環境のモデル化を鋭意進めるとともに、観測については環境の経年変化を的確にとらえるために最低10年は流域にでかけるつもりです。次回の観測は五月の下旬、このたび廻れなかったサイトを中心に観測する予定です。
2011年4月22日
Vegetation Dynamics Modeling
加古川での河道内植生管理の共同研究が軌道に乗ってきました。わたしの研究グループでは、植生動態の確率過程モデルの構築と、それを用いた流域規模での樹木消長の確率評価を担当しています。
実は、この理論モデルの基礎固めには思い出があります。
たしか2001~2年の頃、当時、大阪大学の水工学研究室に籍をおいていた名古屋大の川崎浩司さんとの勉強会です。1~2カ月に一度、夕方からJR大阪駅前のホテルの喫茶店で、巌佐庸先生の数理生態学をtextにして、式の誘導を含めて読み込んでいったものです。
これにはもう一つ、あとの飲み会という楽しみもありました。ビールを片手に、これまた色々と勉強させてもらいました。
その勉強がおおよそ10年のときを経て実りはじめました。そのときは基礎勉強とおもってやっていましたので、思いもかけず、不思議なことですね。
実は、この理論モデルの基礎固めには思い出があります。
たしか2001~2年の頃、当時、大阪大学の水工学研究室に籍をおいていた名古屋大の川崎浩司さんとの勉強会です。1~2カ月に一度、夕方からJR大阪駅前のホテルの喫茶店で、巌佐庸先生の数理生態学をtextにして、式の誘導を含めて読み込んでいったものです。
これにはもう一つ、あとの飲み会という楽しみもありました。ビールを片手に、これまた色々と勉強させてもらいました。
その勉強がおおよそ10年のときを経て実りはじめました。そのときは基礎勉強とおもってやっていましたので、思いもかけず、不思議なことですね。
2011年4月11日
Watershed
日本列島の降水を日本海と太平洋にわける中央分水界。その本州で最も低い部分が兵庫県丹波市氷上町石生(ひかみちょういそう)にあります。
この部分の中央分水界は氷上盆地をとおっていて、「谷中分水界(こくちゅうぶんすいかい)」と呼ばれます。日本山岳会の中央分水嶺踏査によれば、最も低い部分で標高約95mだそうです。
右の写真は、石生の「水別れ公園(みわかれこうえん)」にある分水界上の水路です。大変面白いことに、この写真の左矢印の方にいく水は由良川を流れて日本海へ、右矢印の方にいく水は加古川を流れて瀬戸内海へ流れでます。
分水界とは水がわかれる【最も高い部分を連ねた境界】のはずなのですが、それが標高100m程度と大変低いところが非常に興味深いですね。
この石生をとおして瀬戸内と日本海をむすぶルートは「氷上回廊(ひかみかいろう)」と呼ばれます。近代土木技術が発展する明治以前は、峠越えの苦労がないこの回廊を介して動植物や私たちの先祖が南北に行き交い、自然や社会が時間をかけて交絡していったようです。
この部分の中央分水界は氷上盆地をとおっていて、「谷中分水界(こくちゅうぶんすいかい)」と呼ばれます。日本山岳会の中央分水嶺踏査によれば、最も低い部分で標高約95mだそうです。
右の写真は、石生の「水別れ公園(みわかれこうえん)」にある分水界上の水路です。大変面白いことに、この写真の左矢印の方にいく水は由良川を流れて日本海へ、右矢印の方にいく水は加古川を流れて瀬戸内海へ流れでます。
分水界とは水がわかれる【最も高い部分を連ねた境界】のはずなのですが、それが標高100m程度と大変低いところが非常に興味深いですね。
この石生をとおして瀬戸内と日本海をむすぶルートは「氷上回廊(ひかみかいろう)」と呼ばれます。近代土木技術が発展する明治以前は、峠越えの苦労がないこの回廊を介して動植物や私たちの先祖が南北に行き交い、自然や社会が時間をかけて交絡していったようです。
2011年4月3日
April, 2011
4月、旧歴では卯月(うづき)がやってきました.卯の花が咲く頃なので、「卯の花月」とも呼ばれるそうです。
いま、日本の社会は東日本大震災により混乱が続いています。しかしながらその一方で、マスメディアなどの報道から、地域社会の復旧活動が力づよく展開されはじめたのも見聞きします。
わたしも日本の復興にむけて、いま自分自身のできる努力を着実に進めていきたいと思っています。
さて、新しい年度がはじまりました。大学にも新入生が入学し、研究室にも新4年生が入ってきました。今月のテーマは、【新たな心でスタートする】にしたいと思います。
いま、日本の社会は東日本大震災により混乱が続いています。しかしながらその一方で、マスメディアなどの報道から、地域社会の復旧活動が力づよく展開されはじめたのも見聞きします。
わたしも日本の復興にむけて、いま自分自身のできる努力を着実に進めていきたいと思っています。
さて、新しい年度がはじまりました。大学にも新入生が入学し、研究室にも新4年生が入ってきました。今月のテーマは、【新たな心でスタートする】にしたいと思います。
ラベル:
Lab,
Research,
University
2011年3月15日
The 2011 off the Pacific Coast of Tohoku Earthquake
東北地方太平洋沖地震で被災された皆さまに対しまして、心からお見舞いを申し上げます。時間がたつにつれて、報道・Webなどで明らかになってくる現地の惨状に言葉もありません。このたびの震災は、私自身の阪神・淡路大震災の記憶をまざまざと呼び起こします。わたしも、自らの学術専門性から出来る限りのことを支援していきたく考えています。
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