2010年7月26日

Kako River Vegetation, July 2010

先週の土曜日、加古川の植生調査に出かけました。植生動態のの研究課題を担当する盛岡君、木村君、そして共同研究をおこなっている道奥研究グループ、神田研究グループ、国土交通省姫路河川国道事務所のみなさんと一緒です。

このたびは、5月にあった出水がヤナギや竹林など河道内植生に影響を及ぼしているかどうかを踏査しました。また、流速計H-ADCPの周りの草刈りを行いました。

この5月の出水ではある程度の土砂輸送があって砂州形状が変化していましたが、ヤナギなどの樹木植生にはほとんど影響がなかったようです。

この写真で見る観測サイトは流水が写りたいへん涼しそうですが、現実は猛暑のなかの観測でした。参加した研究グループのみなさん、大変お疲れさまでした。次回は9月下旬もしくは10月上旬に調査に出かける予定です。

2010年7月23日

Visualization Conference 2010

7月20-21日の二日間、東京の工学院大学で開かれている可視化情報シンポジウムに参加しました。このたびは、「ウェーブレットと知的可視化の応用Ⅰ」というセッションのオーガナイザーでした。

このウェーブレットは多重構造をもつ信号や画像などのデータ解析に大変つよく、わたしも少しまえまで河川乱流の解析に使用していました。いろいろな分野で広範に利用されるとても便利な解析ツールです。

この可視化情報学会は、主に流れの可視化技術を中心課題として発展してきた学会ですが、最近は可視化というキーワードを軸に学際的に発展していっているようです。このように、いろいろな学術分野の話題を聞くと脳によい刺激になるようですね。わたしも、これまでとても難しいと思っていた課題が別の角度からアプローチできて、比較的簡単に解決できた体験が少なからずあります。

わたしたちの【流域環境】の研究課題もできるだけいろいろな角度から検討し、将来世代に継承し得る流域環境や社会基盤整備のあり方を是非とも提案していきたいものです。

2010年7月12日

River Basin Observation in July 2010

この土日の二日間、今年度二回目の流域観測に揖保川へでかけました。この研究課題を担当する前羽君、浦野君といっしょです。

揖保川は兵庫県南西部を播磨灘へ流れ込む、流域面積が約810km2、幹川延長が約70kmの一級河川です。

このたびは梅雨の最中ということもあって日曜は雨となり、流域上流の観測は次回への持ち越しとなりました。

右の写真は、流域中流にある水温観測ポイント周辺のスナップショットです。青々とした稲田とそれを支える河川の流れがワンフレームに収まっていて、とても印象的でした。

さて、次回の観測は9月です。このたび足を運べなかった上流域を中心に観測する予定です。

2010年7月2日

July, 2010

はやいもので7月、文月(ふみづき)です。2010年も半分過ぎて、後半戦の始まりですね。

依田高典さん(行動経済学 ~感情に揺れる経済心理、中公新書、2010)によると、時間には物理的時間と心理的時間があるとのことです。これは、人のうける刺激と知覚の関係が対数関数で表されることと関連していて、この対数関係はウェーバー・フェヒナーの法則と呼ばれるそうです。

たとえば時間が4・8・16年と過ぎても、感覚的には2・3・4倍程度にしか感じないとのことです。

どおりで30代が過ぎるのが、それまでに比べて早かったこと。妙に納得するとともに、今後の心理的時間の進み方が案じられました。

さて今月のテーマですが、【継続】にしたいと思います。