2009年4月5日

Danube, Mitteleuropa and Balkan

加藤雅彦:ドナウ河紀行 -東欧・中欧の歴史と文化,岩波新書、220p.、1991、を読みました。

ドナウ川は、ドイツのシュヴァルツヴァルトを流源として、中欧・東欧諸国を経て、ルーマニアとウクライナに広がるドナウデルタにて黒海に注ぎます。その長さは2,860km、流域面積は817,000 km2、平均流量は6,500m3/sです。

この本では、ドナウを源流から河口まで川にそって下りながら、沿川のドイツから旧ソ連までの8カ国(執筆当時)の歴史と文化をひもときます。ハプスブルク・冷戦・古代ローマ帝国などの歴史模様、ゲルマン・スラブ・ラテンなどの民族ルーツ、カトリック・プロテスタント・回教・正教などの多様な宗教。大河ドナウを軸に展開されるこれら歴史と文化を、「ドナウ世界」という観点から非常にやさしく論述してくれます。たいへん面白い内容でした。

わたしたちの研究グループは、現在【流域】を軸にして、将来にわたって持続発展可能な流域環境のあり方を検討しています。世界のさまざまな河川流域をみると、ほんとうにいろいろな観点からの研究展開が大切なことがわかります。